「文系はメーカーに就職できない?!」は本当なのか?
就職活動中によく聞く噂ですが、実際のところはどうなのでしょうか?
東洋経済オンラインに学生の思い込みや噂について回答した記事が、掲載されました。
記事によると、「総合電機大手の三菱電機は2014年度に大卒男子文系を145名、大卒女子文系を55名も採用しました。メーカーでは、大学院卒の場合は理系が有利ですが、大卒の場合は文系学生が多数採用されています。」
研究や開発を専門とした職に就きたい場合は理系大学院が有利ですが、
メーカーにも人事部や総務部など様々な部署があるため文系だからメーカーに採用されないと言うことはありません。
実際に、『就職四季報』(2016年版)の【男女・文理別採用実績】によると、「日本最大のメーカーであるトヨタ自動車の場合、2014年度の大卒男子採用数126名のうち、81名が文系で45名が理系でした。また大卒女子は、採用数66名のうち文系57名、理系9名でした。男子も女子も理系よりも文系のほうが採用数が多いのです。」とのこと。
実際にはメーカーでも文系の採用の方が多いと言うことです。
この噂は「文系学生のメーカーでの仕事」=『営業職』」と言うイメージが先行しているのではないでしょうか?
文系学生の「やりたい仕事」が営業職ではない場合、「『やりたい仕事』メーカーでできるのか?」と言う疑問がわき、それが「文系学生はメーカーに就職できない」と言う噂になっているように感じます。
では、文系学生に人気の企業は、どのような仕事をしている企業なのでしょうか?
ダイヤモンドナビ2015に掲載された2014年版の文系男子、文系女子の人気ランキングです。
1位 住友商事
2位 三菱商事
3位 伊藤忠商事
4位 三菱東京UFJ銀行
5位 丸紅
6位 東京海上日動火災保険
7位 三菱UFJ信託銀行
8位 三井住友銀行
9位 みずほフィナンシャルグループ
10位 三井物産
1位 東京海上日動火災保険
2位 三菱東京UFJ銀行
3位 三菱UFJ信託銀行
4位 住友商事
5位 伊藤忠商事
6位 全日本空輸(ANA)
7位 みずほフィナンシャルグループ
8位 ジェイティービー(JTB)グループ
9位 三井住友銀行
10位 日本航空(JAL)
男女ともに商社や銀行などの企業が多いですね。
メーカーは10位以内に入っていません。男子では13位にサントリーグループ、
47位にトヨタ自動車。 女子では16位サントリーグループ、18位ロッテグループが
ランクインしています。
商社を志望する動機としては、海外で活躍したい、大きな事業を展開したいなど、
会社の中心事業に貢献しているイメージがあり、文系学生自身が自分の活躍を想像しやすいからではないでしょうか?
銀行も同様で、金融商品のサービス提供が中心なので、自分の会社への貢献が想像しやすいと言えます。
逆にメーカーは新しい商品を生み出すことが会社の中核をなすので、
理系が主役のような印象があるのかもしれません。
学生さんには、どんな仕事がやりたいかを考えた際、営業や広報、総務など様々な仕事があるので、視野を広げてメーカー勤務にもチャレンジして欲しいと思いました。
「会社について」「仕事について」語る2つの採用動画から「About Work」を
ご紹介します。
文系と理系の仕事内容の違いなどを対談形式で語っています。
画像をクリックして頂くと、動画がご覧いただけます。
理系、文系の対談形式は意外と見たことがなく、新しい感じがしました。
仕事内容の違いなどは、わかっていることが多いのですが、
社内での文系、理系の立場の違いや優位性のような雰囲気があるのだな、
と思いました。
「理系は上」「文系は下」と言う雰囲気が肯定されているので、
不思議な感じはします。
初対面の対談のようで、突っ込んだ話や掘り下げた話もなく、淡々としているので、
もったいない感じがしました。
理系男性と文系女性の対談なので、文系男性と理系女性の対談にすると、
全く違う雰囲気になったのではないかと思います。
同じように大事な仕事なので、
学生さんは文系を卑下することなく頑張って頂きたいと感じました。
東芝の人気は、男子では53位、女子では91位にがランクインしています。