採用動画を作るときには、「学生に何を伝えよう」と迷ってしまいがちです。
あれもこれも欲張って情報を詰め込みすぎて、結局何も伝わらない、、、
今回は、伝えることをとことんまで絞っている採用動画を紹介します。
株式会社RADIXの動画です。
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47秒の短い採用動画です。
この動画で伝えようとしていることは、たったの5つ。
l 土日祝日休み
l 年間休日130日 l 社員数1,200名の平均年収は800万円 l 賞与は年3回 l エントリーは2020年3月1日から |
業務内容には触れず、条件面の良い部分を全面に押し出しています。
また、会社の働く様子や従業員の出演はなく、新入社員や人事担当者役の女性が出てくるだけとなっています。
正直なところ、この動画を見てもRADIXがどんな会社かは分かりません。
とはいえ、最近の就活生の気にする条件面を押し出しているのでインパクトはありそうです。
このシンプルな採用動画は、視聴者にどのように受け止められているのでしょうか。
動画自体の再生回数は610万回以上となっています。
YouTubeの広告として配信されていたのでしょう。
企業のYouTube動画ではめずらしく、評価ボタンの表示が許可されていたのでその評価から紹介します。
記事執筆現在で、高評価が34、低評価が95となっていました。
もちろんこの数字は動画の再生回数と比べて極端に少ないため、実際の動画の受け止められ方とは一致しないかもしれません。
そこで、Twitterで動画がどう受け止められているのかを確認してみました。
動画公開日以降の日本語のツイートの中で、以下2つのキーワードを検索します。
l RADIX 広告
l RADIX YouTube |
ちなみに、時間や言語を指定するには、検索したいキーワードの後に“lang:”や “since:”を追加が必要です。
「RADIX 広告」の場合には、Twitter検索で「RADIX 広告 lang:ja since:2020-01-13」と入力します。
「RADIX 広告」と検索し、ツイートの文脈から対象となるものを抽出した結果、全部で15件になりました。
同様に「RADIX YouTube」のツイートを抽出すると、6件のツイートが見つかりました。
ただし、「RADIX 広告」と全て重複したツイートであったため、今回は「RADIX 広告」の内容を紹介します。
RADIXとかいう会社なんの会社かわからんが広告でめちゃくちゃ出てくるのやめて欲しい
ニコニコの広告種類少なくて毎回RADIXの広告出てくるの正直キツい。せめて5秒で伝えて。
半数以上のツイートで、RADIXの広告に否定的な受け止め方をされていました。
「なんの会社かわからん」や「なにやってる会社なのか言え」など、会社の業務内容がわからないという指摘もあります。
加えて業務内容を調べようという行動には結びつかず、広告に対する否定的な評価をしています。
そのほかのツイートでは、採用動画に出演している女性についてのツイートが見られました。
RADIXのウェブCMの右の子、よくマッチングアプリの広告に出てる子だ。
RADIXの広告に上田操が出てたから延々とリピート再生してる
上田操さんは、声優や女優として活動しています。
週刊プレイボーイでのグラビア登場で一気に人気が加速したそうです。
また、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』では女子大生役を演じ、話題になりました。
現在Twitterのフォロワー数は15万人、Instagramのフォロワーは6万人以上です。
また、この採用動画について上田さんがツイートしていたこともあり、反響があったのかもしれません。
それもあってか、一部ユーザーからは肯定的な受け止め方をされています。
集客の数値目標を達成する手段としての採用動画で、ここまで割り切れている動画は少ないと言えます。
それは大量募集と大量採用、その結果として大量離職では結局は費用対効果が悪いと考えられているためです。
この前提を覆すビジネスモデルなのか、社員教育に自信があるのか、それとも所詮、採用動画にできることはここまでだと見限っているのかのどれかだと思います。
そういう意味で、我々に対する挑戦状とも受け取れる採用動画です。
今回は、RADIXの採用動画の内容や受け止められ方について紹介しました。
この採用キャンペーンの成果をいつか取材したいと思います。