社長ブログPRESIDENT
BLOG

ドキュメンタリーは自分のために作るもの、ですか?

先日、Documentary Nightというオフ会に参加した。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-11-15-30-33

Facebookの非公開グループで、20代、30代のドキュメンタリーを制作している人達の集まりである。

主催は、NHKを中心に活動する番組制作会社テムジンのディレクターの方。
軽い気持ちで始めたら、意外と参加者が増えてしまって、、、とのこと。

時間の関係で、私は最初から3つ目までの作品しか見ることができなかったが、それぞれ、自分自身が抱える問題を解決したいということをきっかけにつくられたものであった。

そもそも、自分で映像を作りたいという時、多くのアプローチとして

1)大好きな作品や監督の真似をしてみたい
2)自分の抱えるこの苦しさをなんとかできるかもしれない

この2つが多いと思う。

1)は微笑ましい。若者の特権だと思う。故にそこ止まりである。
2)は切実である。故に普遍性を持ちえることがある。だが多くは「オナニー」で終わる。

自分が若かりしころ、再三言われたことがこの「オナニー」である。
自分が抱える苦しさを、予算をもらって番組として制作し、これを広く世に知らしめることで、自分そして自分と同じような人を救いたい、と強く考えていた。
なのでそんな企画書ばかりを提出し、上司に笑われ続けた。

自分が再三そう言われたからだろう、私はこの制作者の「オナニー」に敏感である。

だから、自分の問題を解決しようとする制作者を嫌悪してしまう。自分自身の最も恥ずかしい部分を見せつけられているように感じるからだ。

だが、この日、かつての自分のように自分の問題を映像化する人たちの作品を見て、実は自分が何も変わっていないことに気づいた。

私は今番組作りを離れ、企業から頼まれて映像を作っている。もう10年ほど経つ。

お客さんからお金をもらって、お客さんが抱える苦しさを、映像を通じで広く世に知らしめることで、お客さんやお客さんと同じような人を救うというのが仕事だと思う。

自分の苦しさから、お客さんの苦しさに転換したことで、結果として、この10年を生き延びることができた。
お客さんの抱える苦しさに共感できることが、自分の飯の種だったのである。

一方でこれはすなわち、お客さんの「オナニー」になる危険性を秘めながら仕事をしているということである。

自分の「オナニー」は恥ずかしいが、お客さんの「オナニー」は人事である。だから我慢できる。また金をもらっているからと思考停止することもできる。
罠だ。

自分の苦しさを映像化する若者の作品を見るまで、この事に気づかないかった、、、、もっと精進せねばならぬ。

代表取締役
里田 剛

仕事の魅力を映像化することで、中小企業を元気にする企業映像コンサルタント。1993年関西大学卒業後、テレビ番組制作会社に入社。テレビ東京「開運なんでも鑑定団」などでディレクターを勤めた後、TBS「サンデー・ジャポン」でサンジャポフリージャーナリストとして活躍。2006年、メディアフォーユー株式会社を設立し、企業映像の制作を開始。2010年、ITVA-日本コンテストで金賞を受賞。2013年、映文連アワードで準グランプリを受賞。2011年、ドキュメンタリー映画「マジでガチなボランティア」が、ハリウッドの映画祭、LA EIGA FESTで長編映画部門グランプリを受賞。

テレビ、映画で培った制作で、中小企業の魅力を映像化している。

記事検索



月別アーカイブ

CONTACTお問い合わせ


お電話でのお問い合わせはこちら
03-6386-8409
受付時間:平日10:00〜19:00 ( 夏季休暇、年末年始除く )
メールでのお問い合わせはこちら
メディアフォーユー株式会社とは、東京都世田谷区にある映像制作会社です。動画作成はもちろんのこと、映像企画・動画編集・動画やデジタルメディアを使ったマーケティングまでを幅広く手掛け、新卒者のための採用動画、セミナーや就職説明会のための企業紹介ビデオ、集客のための広告動画や販売促進のためのプロモーションビデオ(PV)、社内イベントや式典などで上映するための社史動画なども取り扱っております。今やウェブでの集客や販売、あるいはプロモーションやマーケティング活動において動画作成や映像制作は欠かせない重要な戦略ツールになっています。プロとしてテレビ業界で活躍し、多くの実績を持つメディアフォーユー株式会社だからこそ提供できるハイクオリティな映像は、お客様のご期待にも十分応えることができる仕上がりをお約束いたします。