先日、ある大手企業の採用担当の方から、問い合わせを頂いた。
担当の方は中国の方。今年の3月に中国の大学を卒業して、そのまま新卒で日本企業に入社したという。
グローバル採用で採用され、グローバル採用の担当者となった。
入社するまで日本に来たことは一度もなく、いきなり大阪に配属となり、東京出張の合間を利用して打ち合わせとなった。
10年前に起業した時、日本の会社が中国で中国人を採用するための映像を作りたいと中国人から依頼されるということなど、全く想定していなかった。
また、毎月数人の外国人から弊社で働きたいというメールをもらう。
欧米人で奥さんや旦那さんが日本人、英語がメインで日本語は勉強中というパターンが多い。
だが、まれにスリランカやパキスタンから履歴書が送れられて来ることがある。
日本語は話せず、英語のみだが、母国でのテレビ局勤務などの経歴を持ち、レファレンス先の連絡先も記してあったりする。
そんな中、シンガポールの大学を卒業したばかりというシンガポールの若者からの問い合わせがあった。
彼は日本でホームステイの経験があり、是枝裕和監督が大好きということで、日本で映像を作る仕事を探しているという。
大阪でAirB&Bで借りたらしいアパートに滞在しているということで、SKYPEでの面談を行った。
日本語が仕事で使えるレベルでなかったので、今後どうなるかは分からない。
だが、日本のしかも弊社のような零細企業を見つけ出し、行動している。
彼に気負いは全く感じられず、日本風に例えるならそれこそ近所のミスタードーナッツでバイトするようなカジュアルな感覚で応募してきた。
このようなこともまた10年前に起業した時には想定していなかった。
英語ができるとかできないとか、日本語の能力がどうとか、いろんな障壁はあるが、世界はかつてないほど狭い。
この狭さをもっと活かしたい。
写真は地元のウルトラマン商店街の一角。ローカルからグローバルへ。グローバルからローカルへ。