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プロボクサーという仕事

生まれて初めて、プロボクシングの試合を生で見た。

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プロボクシングは、映画やテレビ番組、そしてなんといってもアニメを通じてだが、知ってるつもりだったが、
実際に見ると、とても生々しいものだった。

ボクサーは皆、1R目は人間だった。自分が見せたい自分を演じながら、パンチを繰り出したり、ステップを踏んだり、フェイクをかけたりする。虚勢や自信やいろんなものを身にまとっている。
でも、試合が始まって、パンチを浴び、顔が赤く腫れ上がり、体力もなくなってくると、全てをむき出しにした獣になる。

恐怖や焦りや意地をむき出しにして、どこにそんな体力があるのかと驚くほどに、パンチを繰り出す。
殴られる度に、頭にも首にもものすごい衝撃が加わっているはずだ。
どんな気持ちで戦っているのだろう。
精神が肉体を超える様をこれほどはっきり目撃できるものは他にない。

この様を見せることがプロボクサーの仕事なのだ。

そして、これほど命を削る仕事に、はっきりと勝ち負けがついてしまう。

プロボクサーとは、なんという厳しい世界なんだろう。

さて、今回は角海老宝石ボクシングジムの土屋修平選手の試合ということで会場に出向いた。

土屋選手とは7年前ぐらいからの知り合いだ。
自社制作のドキュメンタリー映画「マジでガチなボランティア」に登場する、学生医療支援NGOグラフィスのメンバーで当時撮影させてもいただいた。
大学生だった土屋選手は、ちゃらい医学生やギャルの中で一際目立つ武闘派な面構えが印象的だった。

土屋選手はタイ人の選手を1R1分30秒ほどでやっつけた。あっけない幕切れだった。

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タイ人の選手は土屋選手に数発くらっただけで、フラフラになってさっさとTKOされた。

その次の試合でもタイ人の選手が出てきた。
相手をからかうようなポーズで日本の選手を挑発した後、数発食らって動きが遅くなると、足首を捻挫?
ということで、TKOとなった。

タイのボクサーはプライドが高いものだと思っていてが、この2人は正反対のようだ。
これもまた、プロボクシングの一面なのかもしれない。

この日行われた日本S・ライト級タイトルマッチ10R 岡田 博喜(角海老宝石) vs シャムガル 興一(三迫)
と日本ウェルター級タイトルマッチ10R 高山 樹延(角海老宝石) vs 斉藤 幸伸丸(輪島功一スポーツ)は、すばらしかった。

土屋選手にも早くタイトルマッチに戻ってもらいたい。

代表取締役
里田 剛

仕事の魅力を映像化することで、中小企業を元気にする企業映像コンサルタント。1993年関西大学卒業後、テレビ番組制作会社に入社。テレビ東京「開運なんでも鑑定団」などでディレクターを勤めた後、TBS「サンデー・ジャポン」でサンジャポフリージャーナリストとして活躍。2006年、メディアフォーユー株式会社を設立し、企業映像の制作を開始。2010年、ITVA-日本コンテストで金賞を受賞。2013年、映文連アワードで準グランプリを受賞。2011年、ドキュメンタリー映画「マジでガチなボランティア」が、ハリウッドの映画祭、LA EIGA FESTで長編映画部門グランプリを受賞。

テレビ、映画で培った制作で、中小企業の魅力を映像化している。

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