毎年恒例の技研公開に行ってきました。
携帯電話で視聴中の番組をテレビでも見られる–NHK技研公開:ニュース – CNET Japan.
放送技術の最前線を展示 『NHK技研2009』 : ビデオSALON.
雨の日曜日の午前を狙っていったので、少し空いていました。
今回の公開内容を見ると
1)高画質化→ワンセグなど現行放送の更なる高品質化と、SHV(スーパーハイビジョン 8K)のデモ、及びプロジェクターなどその周辺機器
2)2011年以降に余ってしまう資産、アナログ地上波などの再利用方法の提案)
3)IPテレビとネット関連
という所でしょうか。
基礎研究をこれだけやっているからこそ、高画質で安定した番組の視聴が可能になっているわけです。
そんな中、私が最も食いついたのがCurio Viewというサービス。
サーバーにアーカイブされた番組の検索&レコメンドのシステムで、1FではIPテレビ用のものが大々的に公開されていましたのだが、そちらはの簡易版のようで、地下1Fで公開されていたたブラウザベースのものが「本命」?のように感じました。
では、Curio Viewとはどういうサービスかと言いますと…
写真を撮ってはいけなかったので、一部を絵にしてみました。
この絵では何のことかは分からないと思いますが…
真ん中のピンクが現在見ている番組で、その内容に応じて、キーワードを抽出し、関連した番組の関連したシーンをサムネイルで表示するというとんでもないシステム。
茶色とベージュと黄色と青は、それぞれのキーワードの範疇で、ここに関連度が高い番組のサムネイルは大きく表示されるというようになっているのです。
例えば、真ん中の番組で「カリスマ社長」と呼ばれる人が、大企業の社長や最近の若手社長のこと、また社員や女性全般について発言したとします。
すると、発言の中から抽出したキーワードを4つの軸に分類し、そのキーワードに関連したシーンのある番組をアーカイブから引っ張ってきて、サムネイルを表示する。そのサムネイルをクリックすれば、その番組をピンク部分で再生、またその映像に合わせて、キーワードと関連番組をレコメンドし続けるというもの。
このレコメンドを行うために、様々な技術でメタタグを生成しており、音声認識による発言内容、画像認識によるカメラの切り替わり、顔認識による人物ごとの切り分けなどなど、あらゆる要素で分解された情報が、付け加えられているのです。
そんなメタタグを作成するためのソフトウェアも公開されていました。
これらは、サーバーに膨大にアーカイブされ続ける番組の中から、必要なシーンを見つけ出すためのインターフェイスだとのこと。すごいですね。情報大航海プロジェクトの一貫だそうです。
でもそうなると、映像は分解されてもはや物語を伝える力はなくなり、動く写真、もしくは発言の記録というものになります。これらを同時にいくつも選別しなければならいない訳です。
聖徳太子並の能力が必要ですが…
かなり便利そうです。
さて、話は変わって、下今開発中のの3300万画素3板式のスーパーハイビジョン用のカメラ。
そしてこちらが、1960年にカラー放送が始まった時に使われたカメラ。
こんな風にして使っていたそうです。
こんなでかい撮像管を使っていたそうな。
テレビがパソコン化、いやパソコンにテレビの機能が付き始めて数年ですが、高画質化、アーカイブ利用など、ますます情報量は爆発的に増えて行きそうです。
おいついていないのは人間だけですな。