「何故あの会社はTV型サイトにするのか?」 という本を速読した。
PRのために出された本のようなので、内容を求めるのは酷かもしれない。
著者はPR会社のCEO。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
西江 肇司
株式会社ベクトル代表取締役(CEO)。1968年、岡山県出身。関西学院大学社会学部卒。大学在学中からビジネスをはじめ、1998年にTVタイアップなどの事業を開始。ITポータル企業とのPRコンサルティング契約を皮切りに、2000年よりPR事業を中心とした体制に本格的に移行。様々な企業のPR戦略のコンサルティング、PRの手法開発をてがけながら売り上げを大きく拡大し、独立系PR会社として業界3位の地位にのぼりつめる。2005年にクチコミを専門に扱う株式会社WOMCOM、IT広報事業を運営する株式会社PR TIMESを設立。PR業務を基盤としながら、ウェブTV事業をはじめとした次世代型のPRサービスの開発を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)Amzon.co.jpより
本書の内容はというと…
出版社/著者からの内容紹介
テレビ型ホームページで売上UPをねらえ!
新進PR会社の社長が教える、最新プロモーションの方法。
企業がテレビ局になると……
1 自分たちが伝えたい情報をいつでも瞬時に発信
2 オンデマンドでテキストの100倍の情報量を入手
3 広告費用をかけずに顧客をひきつけるプロモーション
4 自社商品の売上げが大幅アップ
5 採用希望者が倍増Amzon.co.jpより
本書で盛んに言われる、動画の優位性について
ウェブサイトで公開される動画、本書で言うところの「ウェブTV」も、テキストや音楽やウェブサイトと同様に表現手法であるため、他の手法との優位点劣位点が存在する。
今のところ検索に引っかからず、作品の時間に沿って見なければならない動画の優位点とは、私は「情報量が100倍」ではなく「実証性」にあると考える。
例えば、鉄球を落としても壊れないノートPCの強度は、写真より、動画で表現する方が分かりやすい。
動画を制作する時は、そのネタに「実証性」が必要かどうかを考えるべきである。
実証性が必要とされないものは、ウェブにおいては写真やテキストで表現することを私はオススメする。その方がはるかにコントロールしやすいからだ。
では、実験映像しか動画にすべきでないのかというと、そんなわけではない。
例えば、企業PRにおいて、社長がどれほど社員を大切にしているかを表すのに、インタビュー記事と写真で表現するより、普段何気なく接しているところを撮影し、ドキュメンタリーとして構成した方が分かりやすいだろう。もし、それが口先だけのものであった場合、社員に接している態度で、視聴者のうちの何人かは感づいてしまうからだ。
これも動画の「実証性」の一面である。
「実証性」がある映像には強いインパクトがある。故に動画という表現手法を選ぶのだ。
何でもかんでも動画にすれば効果が上がるというものではない。
だが、注意点もある。
「実証」イコール「事実」ではないのだ。
事実の一部を実証する、あるいは実証しているように見せる、という技術が存在する。
実はこの技術がPRと親和性が高い。
そこに可能性も破壊力もある。
このことを意識しているか否かで、動画のもたらす効果は大きく異なる。
「有名なテレビ番組をちょいパクレ」という目線だけでは、その程度のものしかできない。
…と、悪口ばっかり書いていて気分が滅入ってきたので、ここまでにする。
おやすみなさい。