先日、倉庫を整理した。
いろんな昔のものが出て来た。
そのほとんどを捨てた。
もともとは物を捨てることのできない人間だったが、この頃はどんどん捨てる。
すでに手に入れたものでしか動けない自分にいらだっているからだ。
「ウェブとはすなわち現実世界の未来図である」という本がある。
この中で、インターネットが現実社会をどのように変えたのか、簡潔に説明している部分がある。
略しつつ引用させていただくと…
ウエブ1.0の時代は(中略)ひとことで言えば「中抜き力」だった。(中略)ネットを使って1対1で極と極を
つなぐことがビジネスモデルとされた。
ウェブ2.0の時代になると(中略)CGMが隆盛した。(中略)そうした変化が、「発信する側」と「受け取る側」の
垣根を取り払っていったのだ。
ウェブ2.0の時代と現在の最大の違いは(中略)ソーシャルメディアが出現したことで、
ウェブは「ソーシャル力」、つまり他人のもっている力をうまく活用するように舵を取り直した。
自分は、いわゆるWeb2.0と呼ばれていた時代に、起業した。
CGMが今後のコンテンツの中心となるだろうと考え、番組制作のプロである自分がそれを行うことで、何かチャンスがつかめるかもしれないと考えたのだ。
そうして自分の作品というものにこだわり、全ての工程を自分でコントロールしたくて、全部自分でやらないと気がすまない…そんな8年間を過ごしてきた。
その成果として、それが曲がりなりにも大手広告代理店の方々を差し置いて、準グランプリ受賞することもできた。
そして、自分の限界を知った。
結局、テレビ的な作りしかできないのだと。
自分にしか作れないものを作りたい。
というわけで、まずは全てを捨てることから始めなければならないのである。