仏教生誕の地、インドで仏教復興を行っている日本人がいるとは。
しかも、最高指導者だという。
佐々井秀嶺さん
2004年にそんな佐々井さんが初めてテレビ取材に応じ、NONFIXで「男一代菩薩道」として放送された。
その時に取材で感じたことを番組ディレクターの小林氏が書籍にしたものが本書である。
404Blog Not Foundで知り、一気で読んでしまった。
佐々井さんはとてつもない人だ。
ただ、自分がこの本を一気に読んでしまったのは、ここに描かれた佐々井さんに対する興味というよりも、同じ世代でよく似た境遇のテレビディレクター小林さんに共感するところが多かったからだと思われる。
佐々井秀嶺という巨大な「ネタ」に偶然ぶち当たった時に、テレビディレクターはどうすべきなのか、そして、取材後をどう生きればいいのか?
そんな問いかけに思えてしまうのだ。
そこで自分が思うのは、「男一代菩薩道」はテレビ番組にすべきだったのか?ということだ。
番組制作会社に勤めている以上、業務にするにはテレビしかない。
テレビにするなら、深夜の2時や3時というほとんど見られない枠しか残っていない。
そしてテレビとして放送されてしまうと、その後制作者は作品を自由に活用することができない。
個人的には、「男一代菩薩道」という書籍に出会えたのと同じ様に、「男一代菩薩道」という番組に出会いたかった。
もちろんYouTubeにも不法アップロードはされていなかった…
テレビの枠で無理なのは知っているが、1読者としては書籍の隣にDVDを並べて欲しい!
面白い物は放送で終わらせてはいけない。