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テープレスの収録現場を目指した試み1

かなり遅まきながら、P2による撮影現場でそのまま編集というワークフローを試してみた。

題材 サッカー教則映像

カメラ Panasonic HPX-555 1台
           HVX-200 1台

収録フォーマット DVCPROHD 720PN ノーマルとハイスピード(60P)

キャプチャー体制 マックブック1台、外付け2段HDD1台(FW400)、P2ギアAG-HPG10

取材者 最大5人
ロケ地 サッカー競技場

制作スタッフ ディレクター1名
         アシスタント2名

目的 サッカーのプレーを2カメ撮影し、複数のアングル、及び複数のフレームレートで収録。編集結果を現場で検証しながら、撮影を進行する。

5時間で16パターンを撮影するため、1パターンあたりにかけられる時間は20分弱。
1パターンの尺は2~3分。

16GBのカードを6枚用意。
1シーンごとにカードを取り替える。

データ量 30PNで15分程度撮影。ノーマルとハイスピード混在で収録して15GB程度。

これを FW400経由で外付けHDDに丸ごとコピー。そのコピーデータを、別のHDDにFCP5.1.4で取り込む。

所要時間は、最初のバックアップに30分、取り込みに30分、合計60分。

改善点

P2ギアAG-HPG10でなく、P2ドライブAJ-PCD20でFW800接続すべき。

キャプチャー用と編集用にマックは2台必要。

P2カードはカード管理上、収録時間換算の2倍必要。

キャプチャー、P2管理をする人と編集をする人の2名必要。

結論

データ削除の危険性に対する心的負担が大きい。

撮影手段の順番としては、テープ+CFカードのハイブリッド>テープ>P2+大量のP2カード>P2+HDD

現状、弊社では、P2によるメリットは2倍速のハイスピード撮影のみ。

素材のサムネイル表示は、とりあえずすべてをバックアップするという考え方の下では無意味。

テープ等にバックアップがあって、収録したデータ、例えばP2にあるデータをそのまま編集できる環境にならないと、現場編集は不可能である。

DVCPROHDのデータの重さが、編集のしやすさという利点を奪う結果となった。

 

代表取締役
里田 剛

仕事の魅力を映像化することで、中小企業を元気にする企業映像コンサルタント。1993年関西大学卒業後、テレビ番組制作会社に入社。テレビ東京「開運なんでも鑑定団」などでディレクターを勤めた後、TBS「サンデー・ジャポン」でサンジャポフリージャーナリストとして活躍。2006年、メディアフォーユー株式会社を設立し、企業映像の制作を開始。2010年、ITVA-日本コンテストで金賞を受賞。2013年、映文連アワードで準グランプリを受賞。2011年、ドキュメンタリー映画「マジでガチなボランティア」が、ハリウッドの映画祭、LA EIGA FESTで長編映画部門グランプリを受賞。

テレビ、映画で培った制作で、中小企業の魅力を映像化している。

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