ひょんなことから、娘が通っている保育園の卒園式を撮影し、DVDを作るというボランティをすることになった。
子ども達、そして両親、おばあちゃん、もしかしたら親類縁者までもが末永く保存し、何度か見るものである。ミスは許されない。気合いを入れて撮影に望んだ。
*プライバシー保護のためぼかしています*
2週間後、なんだかんだとバタバタしながら仕上げて、父母会の代表者の方に手渡した。
すがすがしい気持ちで帰宅し、完成品を妻に見せた。しかし、彼女はこう言い放った。
「全くもってしてプロの仕上がりでない。去年、学校の先生が素人ながらに一生懸命作ったものの方が良かった」
これには相当に凹んだ。
目の肥えたお母様達を満足させるには、テレビの披露宴中継並みの装備が必要だったのだ…
それからしばらくして…
偶然、卒園児のお母さんに道で出会った。そして、こう言われた。
「うちの息子はビデオを毎日朝夕見ています。」「ほんとうにありがとうございました」
お母さんは深々とお辞儀をされた。
私は、そんなに風に言われると思っていなかったので、焦った。
仕上がり云々もあるが、そもそも「これほど人から感謝される」という経験があまりないのである。
これまで映像を作ってきて「視聴率があがった〜」とか「採用の応募が増えた〜」とか言われたことはある。
しかし、「ありがとうございました」と言われたことはあまり無かったのである。*怒られたことはよくあるのだが…
「映像って、もともとこういうことのためにあったんだよなあ」と思い返した。
来年も作るので、また頑張ろう!