今回紹介する、VideoGradeというアプリは、映画制作で専門家が行うグレーディングという仕上げ作業をiPhoneで行うためのものです。
グレーディングって何??
簡単にいうと、「映像をいい感じの色に変えて、雰囲気出しちゃおう!」ということです。
古くは、アメリカ・ハリウッドの映画業界用語に「ルック」という言葉があります。「ルック」とは、映画や映像のビュジュアル的印象のことを指す言葉です。そのルックによって、観る人が映像に感じる印象も大きく変わってきます。
アプリを起動したら、色の調整を行いたい動画素材を選択します。今回は、iMovieで編集後に書き出した動画を素材として使用したいと思います。
「VideoGrade」で調整できる項目は全部で13あります!すべてのメニューは、画面下に並んでいます。(一部、右側に隠れているので調整するときは、指でメニューをスライドして表示させます)
(1)露出 (2)コントラスト (3)バイブ (4)ホワイトバランス (5)ビネット(画面周囲の明るさ) (6)シャドウ&ハイライト (7)シャープネス&ブラー(プラス方向でシャープネス。マイナス方向でブラー) (8)白黒 (9)明るさ(グローバル、シャドウ、ミッド、ハイライト) (10)彩度(グローバル、シャドウ、ミッド、ハイライト) (11)フィルター効果 (12)RGBバランス (13)ティント
全部で13のメニューで細かな調整を行うことができる。
さらに画面右側には、カラーヒストグラム表示、白飛び黒つぶれを点滅して教えてくれるチェック機能も搭載されてます。画面上の赤点滅は白飛び、青点滅は黒つぶれしている箇所を表示しています!これは超便利!
さらに、調整前と調整後の画像を比較するスプレッドスクリーン表示も可能で、素材の色を見ながらグレーディングすることもできます。
すべての調整が終わったら、左上のチェックボタンをクリック。書き出しの設定をして「エクスポート」して終了です!
iMovieなどで編集後に動画全体にカラーグレーディングするか、撮影後の素材に対してカラーグレーディングした後に編集するかの2つの方法があるかと思いますが、撮影の段階で映像の明るさや色が気に入らなければ軽く補正をする意味で素材に対して使うのが良い気がします。
iPhone6sで4K撮影までも可能となり、今後動画のクオリティが格段に上がってくる事と思いますが撮影・編集・カラーグレーディング・録音など映像制作の全てをiPhone1台で行う時代が来ていると実感します。