代表の里田です。
小松成美さんの本を初めて読みました。
中田英寿さんの本で存じ上げていましたが、なぜか今まで読んでいませんでした。
外食業界のスターで東証一部上場を果たしたダイヤモンドダイニングの社長、松村厚久さんのノンフィクションです。
私はふだん、企業から依頼されて映像を作っています。
時々社長さんからご指名を頂き、その社長さんのドキュメンタリー、いわばカスタムメイド「情熱大陸」、カスタムメイド「プロフェッショナル」みたいな映像を作ることがあります。
そんな時は、一緒にいる間、ずっとカメラを回しながら、ずっと質問しています。ほとんど初めて会ったような関係なのに、自宅はもちろん実家にお邪魔したり、借金の証文を見せてもらったり、創業の地を訪ねたりします。
そんな私にとって、日本でも有数のノンフィクション作家が、社長という非常に現実的な背景を持つ人物とどのような距離感で接し、作品化するのかということが知りたくて、この本を手に取りました。
自分には想像もつかない世界の話と、なんとなく事情を察してしまったつもりになるような部分がありました。
読んでいて涙が出たのは、後半の松村さんと仲の良い社長さんたちの証言です。
この部分は特に、まるで結婚式での新郎の悪友のスピーチのように感動的です。
企業の映像を10年近く作って思うのは、「企業の映像と結婚式の映像にはよく似たツボがある」ということです。書籍もまた同じなのかもしれないと感じました。
社長さんの魅力を表現したいと考えている人に特に読んでもらいたいと思います。