先日、嬉しいことがあった。昨年お仕事でご一緒させていただいた会社さんから「メディアフォーユーが制作した映像をみた新入社員が3人もはいったんですよ!」とご報告をいただいたのだ。わたしがメディアフォーユーを出入りするようになり、今日のようにお仕事をするまでになんだかんだ2年あまりが経ったのだが、取引先の会社さんからもらう「ありがとう」という言葉で、こちらも感動する体験をこんなにもジックリと味わえたのは初めてだった。というのも、理由があり、その会社さんに連絡した際に電話を受けてくれたのが、まさに その”新入社員さん” だったからだ。
企画担当をしてくださった社員さんからの「ありがとう」の声が忘れられない。メディアフォーユーが制作した映像が、確かに誰かの心を動かして、ひとつの出逢いが生まれたという実感だった。
ボスにこの話しをすると、やはり嬉しそうだった。ブログに書いてねと言われた。ボスはこういう感動を長年・何度も感じてきたのだろう。ボスが映像というアプローチをする理由の本当の所は定かではないけれど、その始まりにも、先にも、”人” がいるというブレない視点のようなものが、ドキュメンタリー映像制作者としての好奇心と粘り強さ、そして優しさを支えているのかもしれない。―――スタッフとしてだいぶボスを褒めちぎりすぎているようなので、普段のボスについて付け加えておくと、お昼ご飯の時間がくるまえに「あーもう、辛抱たまらんわぁー」といって、手作り弁当をモグモグ食べだすのがボスのありのままの姿である。
春めいた余談をひとつ。
私は部屋が散らかってくるとどうもやる気が起きず、有り余る怠惰癖を発揮してしまうので、毎週決まった日と時間に部屋を整頓するようにしている。常に心がけていればこんなことをしなくてもすむのだが、”出しっ放し” や ”使ったまま”、”また後で” が、日々積み重なってしまうのだ。それを一蹴するために設けたのが土曜の午前中30分間だ。
しかし、最近は地震の件もあったことで、咄嗟に避難出来る様ミニマムに生活をしていたせいか部屋はあまり散らかっていなかった。この30分をどうしたものか…。結局、模様替えをすることに決めた。問屋で買った端切れ500円分を使って春夏仕様のカーテンを縫いはじめた。なんだかんだ、合計4時間もかかってしまったが、季節ごとの衣替えや模様替えはやはり楽しいものだ。新しいカーテンで明るい光が差し込むようになった窓辺で過ごすと、背筋がシャンとする。ちなみに、そこで飲む朝のコーヒーは最高だ。
いよいよ4月に入り、新年度がはじまった。渋谷に勤務しているとピカピカスーツを身にまとった新社会人や、まだ垢抜けていない学生さんとすれ違う事が多い。それでも、満開だった桜にはすでに新芽のグリーンが混ざりはじめ、こうして暫し想いにふけっていればあっという間に夏がきてしまうのだろう。