こんにちは。
映像制作会社メディアフォーユー、スタッフの市川です。
東村アキコさんの『かくかくしかじか』が余りにも面白すぎる。
どれくらい面白いかと言うと、ホリエモンこと堀江貴文が書いた『ネットがネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った』で、ビジネス書とかノンフィクションの堅い本を紹介している中、明らかに異色性を放ちながらこの本を紹介しているくらい面白い。というか、ホリエモンも漫画を読むんだという意外な発見。
お話の内容は、今は少女漫画界のトップスターである東村アキコさんが漫画家になるまでの道のりを、自伝的に語った内容になってます。1巻は宮崎の絵画教室でそこの先生にしごかれながら美大受験をするまでの高校生時代の話を。2巻は、努力の甲斐あり有名美大に受かったものの怠惰に過ごす大学時代の話を。そして、この2巻が素晴らしい。
2巻の最終話で、宮崎時代にお世話になったデッサン教室の先生が、金沢までわざわざ遊びに来ます。ただ、東村さんは絵も描かずに、授業をサボり温泉に行ったり、友人と朝までお酒を飲んだりという日々だったので、先生を避けてしまうんですね。それで、先生が泊まりに来ているのを放っておいて、彼氏の家に逃げてしまうと…。
朝、先生が帰るのを送っていた後、家に帰ると宮崎の高いお酒が置いてあり、そこで東村さんは「先生は、私の美大の友人達と、このお酒を飲みながら絵の話をしたかったんだな」と気付きます。そして大人になり、余りにも自分の配慮のない稚拙な行動に思い出して後悔するんですが、「もう二度とあの日は戻ってこない」んですね。
そういう経験有りませんか。僕は読んでいて、自分の今までの無遠慮な行動が思い返され、胸が痛くなりました。一生懸命授業する先生にとった態度、優しくしてくれた部活の先輩をしょうもない理由から小馬鹿にしてしまった自分、けど、もう二度とその人達には会えないんですよね。おそらく。
….。
久しく感情を揺さぶらていない方は、是非読んでみてください。