こんにちは!根津です!
以前、弊社が運営する採用動画研究所【SDK】にて、
“地方でも活躍する採用動画クリエイターたち“という企画で、
兵庫県姫路市を拠点に活躍する、ライフインパクトジャパンの山本学さんに
突撃電話取材させて頂いたことがありました。
本当にいきなりお電話したのに、真摯に取材に答えてくれたのを今も覚えています。。
そんな山本さんが、
先日、メディアフォーユーに遊びに来てくれました!
東京で用事があったようで、
たまたまそのタイミングでお電話したら、来てくれました。
フットワーク軽いッ!
せっかく来て頂いたので、前回の記事の時にはサラッとしか聞けなかった部分も
ガッツリお話を伺いましたので、弊社のボス、里田との対談形式として記載したいと思います。
里田 映像制作をやる前はお父様と一緒に鉄工所をやってたんですよね?どういう感じだったんですか?
山本さん 1社得意先の経営をされてたんで、うちの父は。経営っていう経営なんてないんですよ。戦略もないし。で、不景気になったら世の中のせいだって言うような感じの経営。
で、まあ、従業員もいないんすよね。従業員は僕だけだったので、経営っていうか、もう家業。
家業っていう僕はそれが、すごく嫌で。本当にこう、僕は経営者になりたかったから、ちゃんと戦略を練れて、不景気でも生き残っていけるような、そういう戦略を練れるような経営者になりたかった。
そう常々思ってて、でもどこで勉強するのかわからないと言うような感じで、うっぷんがたまってた時に、ある経営者さんに出会う訳ですよ。それはもう、60何歳の姫路市でカリスマ的な経営者さん。
里田 それは知る人ぞ知る、日本に残したい会社みたいな感じですか?
山本さん そこまでやないんですけど、僕の中では相当すごくカリスマ性のある人。
その方の経営報告だっていうのに参加させてもらって、スゴイ会長がおんなぁ、と思って懇親会の時にね、「山本君ちょっと」と僕を連れていってくれた世話人の人に「山本君勇気振り絞ってその人と同じテーブルに座ってみんか」って。「座ってみます」っていうて行ったら、悩み事を聞いてくれる訳ですよ。
「山本君、今日来たけどどうや?」「いや、今僕ね、鉄工所を継ぐんですけど、リーマンショックでちょっとね、あんまりよくなくって、それで映像の方をやってるんですけど、鉄工所を継ぐのも自信ないし、かと言って、映像にドカッと行くのも自信がない」言うたんです。
そうしたら、会長がですね、「お前はあほか、と。お前はどっちがしたいのか、はっきりした上で、したい方をがっつり行け。中途半端なことすんな。お前今の状態やったらどっちも中途半端や。お前何屋か分からへん。」言われて、そのその懇親会の終わった帰り道に、映像制作会社をするって決めたんですよ。
鉄工所はもう辞める。50年くらい続いてた鉄工所やったんよね。
里田 50年と言ったら、3代目?くらいですか?
山本さん 4代目ですね。4代目になるつもりで、準備してたんですけど、もうそういうのを辞めて、オヤジにごめんやけど、このまま山本鉄工所をやっとっても、もう未来を感じへんから、もう辞めるわ。って
里田 準備ってこう色々引き続きだとか?設備買ったり、用地買ったり?
山本さん やってたんですけど、全部パーにして。僕はもう映像制作会社立ち上げて。それが38の時。
38の時に、やるって決めて、やるからには日本を代表するような映像制作会社を作る。と決めて、そっからみんなに公言する訳ですよ。日本を代表する映像制作会社を作りたいから。その時僕ね、クリス・モアさんしか知らなかったんですよ。
有名な方で。姫路の映像制作会社さんにその方が良いんやって、見せてくれたんです。「ほんまやん、スゲーなこの人」って。
里田 38~40ででしょ?その馬力はどこから来たんですか?
山本さん 映像制作会社に勤めるとなると、20歳くらいからじゃないですか。僕は20歳の人をごぼう抜きせなあかん訳ですよ。20歳から20年間修行してきた人たちをごぼう抜きしていかなあかんと思った訳ですよ。
相当な努力じゃないと、もしくは、相当なスピードじゃないと、もう追いつかへんな、と思ったんで、映像制作始める時に思ったのは、もう中途半端な人からは教わらないって決めた。
映像のトップクラスの人から直に教わるような立場になるって決めて、それで、クリス・モアさんであったり、全国の有名な人々に会いに行きました。
里田 そこから、鉄専門にはどう移行する訳ですか?
山本さん 鉄専門は、まあ要するに、その人達っていうのはもうウェディングでバンバン活躍しとる訳ですよ。その土俵のところで新参者が勝負かけても勝てへんと思ったんですね。じゃ、この技術を教わっとるけど、ちょっと変えたれって思ったんですよ。
そこで僕が得意なのは、結構もう兵庫県の社長連中知っとったんで、俺社長知っとるから、企業のPR作ったれと思って。で社長さんに言ったら、作りたいっていうんで、バンバンバンバン営業行けた。
そのウェディングの撮影方法で、企業PVっていうのを作っていった。
僕日本初工業系カメラマンって自負しとるんですけどね、何が違うかっていうたらね、映像っていうのをネットに出すじゃないですか?工業系っていうたら、まず、出したらあかんもんがいっぱいあるんです。
守秘義務ていうのがあって、それを見極められるかが問題。
里田 アングルで覗いたら、あそこのあれ、映ってたらまずいやんていうのが、言われんでもわかるってことですよね?
山本さん いや、それもあるし、まずは映ったらあかんもん教えてくださいと。僕外部やから。
外部の人間やからわからん訳ですよ。これはちょっと調子悪いというのをまず、教えて貰うんですよ。
里田 まずそれを聞くか聞かないか。テレビ屋は絶対聞かないんで、そんなもん。撮れるだけ撮ったろといきますからね。
山本さん それがまず、撮ったらあかんもんチェックするでしょ?これは公開してもええ言うたら、それを中心に撮っていきましょうか。と。
あと、作業風景で一番重要なポイントがあるんですよね。それは何かというたら、法律があるんですよ。
安全面の法律が。そこが分かってるか分かってないかの違いです。例えばこの作業しとる時に、皮手しとったほうがいいのか、軍手なのか、素手なのか、分かっとかへんかったらあかん。
里田 じゃ、ばばって風景を撮ってても、ちょっとそこ皮手袋しとって貰わな、使えへんので、皮手袋してくださいって言える訳ですね?
山本さん とか、皮手袋しとったらあかん所とかあるんすよ。それ僕ちゃんと勉強したんで、免許持っとるんで、「それ素手やないとあかんのちゃいます?軍手はめとかんようにしといてもらって良いですか?一瞬で良いんで。OKですよ。良いですよ。そこ保護メガネしとかなあかんのちゃいますか?ほんまやな。」ってしてもろて。普段あんなんしてないんですよ。小さい所っていうのはもうおおざっぱやから。
でも、そういうのが注意できる。
あとは、鉄の輝きがようわかる。
里田 鉄の輝きがようわかる。それはどういうことですか?
山本さん あのね、鉄をいじくる人っていうのは、鉄好きなんですよ。で、鉄の輝いてるあの光沢感とか、ちょっと傷ついてる感じが結構好きやったりするんですね。それがわかる。
「この輝いとるのはカッコええ、ていつも思ってますよね」って言うと、「思っとる」って。「そういう輝きの角度で、日光が入った時、自然光がこうバーッと入った時に、このアングルで撮ったらカッコイイと思ってるでしょ」って言うたら、「思とる。」で、「撮ります」で、ウィーンて撮る訳ですよ。
それが普通のカメラマンやと分からへんわけやね。
里田 なるほど。面白いっすね。
山本さん それが工業系カメラマン。
僕が例えば鉄工所なんかにプレゼンしに行くじゃないですか。そしたら、僕元鉄工所なんですよって言うたら、社長前のめりで「ホンマかぁ。ほんならお前鉄めっちゃカッコよく撮れるんと違うか?」ていうんで、「それは当然知ってますよ。火花ばちっと飛んだらカッコイイですよね」「ようわかるの。一回撮ってみ」言うて言われる訳です。工業系行ったら。
里田 撮影は例えば、どこが一番大事なんすか?
山本さん 一番大事なのは光をどうやって読むかですよね。
今は自然光やなしに、人口光も使うんで、どうやって光を生み出すかっていう。
プラス、今思ってるのは、構成力ですよね。どうやってストーリーを作るのか。今一番僕が注目してるのは、時間かけてるのは、構成です。お客様に、最低丸一日は構成作るのに時間くださいって言うてる。
里田 丸一日ってどういう意味ですか?打ち合わせして?
山本さん 朝から晩まで。どういう想いで、この映像作るんですか?っていう所から始まって、じゃ、こういうストーリーで行きましょうかっていうのを話します。
里田 朝から晩まで喋るんですか?膝つき合わせて?
それ社長付き合ってくれるんですか?
山本さん 付き合ってくれます。それをお願いするんですよ。それができへんかったら、映像やれませんと。
まあでも、大きいところは、社長やないんです。係りですね。広報係とかそういう係りをつけてもろて、その子らと一緒に。
里田 でも、1日も喋ることないんじゃないですか?
山本さん いやいやいや。めっちゃありますよ。なんで、どういうふうにってめちゃめちゃ聞きますもん。どういうふうにしたら、そういう効果が生まれると思います?僕は分からんのですよ。会社の一員じゃないから。
あと社員目線なのか、幹部目線なのか、ていうところもちゃんと見ます。「これ勘違いちゃいます?これ幹部しか分かっとらんのちゃいます?」言うて「一般社員ちょっと呼んできてください」言うて、社員の人呼んできてもろて、「これで伝わります?」て聞いて確認して。社員が「こう思ってます」て言うたら、ほなら、こういきますという感じで。
ひどい時、夕方5時くらいに全部壊すっていうて、全部構成壊したんですよ。「これ絶対伝わらへんと思います」言うて。「もっかい1から作ります」言うて、ぶっ壊した時もあります。ちょうど今やってる案件はぶっ壊そうと思ってます。もう5割くらい撮影終わってるのに、ちょっと気に入らんから、半分くらいぶっ壊したいんですけど。
里田 撮影は何日もやる時もあるし、1日で終わる時もあるってことですか?
山本さん テンプレートができてるようなヤツが1日で終わるんですよ。で、テンプレートができてない、0から作らなあかん、0から1まで作らなあかんやつはめちゃめちゃ時間かけます。構成にはね。
ていうのも、やっぱ話が柱じゃないですか。で、そっから肉付けするんで。映像を撮っていくんで。その柱がぐっちゃぐちゃの中で、先の映像なんて作られへん。
里田 構成をつくる時に、その4代目の経験て生きてるんですか?
山本さん 構成を作る経験は経営者としての話を知っとかへんかったら、まずいんですよね。
僕、経営勉強しとるから、経営者の気持ち分かるんですよ。どういうふうに経営していきたい、どういうふうに社員を育てたいっていうのが、分かるんで、だいたい経営者さんとは話が合うんです。「なるほどね。」言うて。
里田 担当者の人だったらどうするんですか?
山本さん 担当者の人は大体経営者のこと分かっとる人ですよね。分かってない人は担当につけないです。社長は。
大体社長の片腕だったりとかですね。
里田 社員何人くらいの会社が多いんですか?その全部0から作るのを頼んでくるのは?
山本さん 結構大きい会社ですよね。100人とか。
そんだけ規模が大きなかったら、予算がないんでね。例えば、その、ワンマンでやってる会社とか10人以下の会社で、例えば、何十万て経費かけてね、映像作ろうと思わへんのですよ。その前に自分らがちゃんと設備投資しろってなるんで。
里田 なるほど。工業以外もやるんですか?
山本さん 工業以外もやりますね。僕ね、鉄工所勤めてた時は設備屋さんやったんすよね。ほんまは。
空調なんかも入れたりするし、電気はしないですけど、水道系やってて。で、まあ建築現場によく行ってたんで、建築系もやっぱりわかります。
里田 なるほど。ありがとうございました。
これからも、ぼちぼち情報交換させて貰えたら。
山本さん ぜひぜひ。仲良くさせてください。