ディレクターのトミーです。
今回もインタビュー撮影におけるお話です。(前回の記事では、撮影準備・カメラ位置について説明しました。)
次は、カメラを構える高さについて解説しようと思います。
被写体の目線と同じ高さにカメラを構えたアングルです。通称『目高(メダカ)』と呼ばれます。これが最も基本的な高さです。視聴者に与える印象としては、「中立」「公正」「平等」な印象となります。ここで重要なのは、カメラが映し出す映像(画像)は、そのまま視聴者の目線であるということです。どう見せたいかという撮影者の意図が重要になってきます。
こちらは、上から被写体を見下ろすようなアングルで、『俯瞰』と言います。被写体の目線を固定している(インタビューの方を向いている)状況の中での、このアングルは、客観的な印象を与えます。さらに顔が下がっている為、「自信のなさ」「弱々しさ」が強調されてしまう場合があります。インタビュー撮影においては、あまり使うことのないアングルです。(話の転換や、変化を与えるクッションとして使うことがあるぐらいです。)
最後が、被写体の目線よりもカメラを低くした、見上げるようなアングルです。この場合、被写体の大きさが強調されて見えます。印象として「凛々しさ」「尊大さ」「自信がある」ような印象を与えます。
以上、3つの高さを説明しました。インタビュー撮影での被写体の印象というのは、被写体の目線や姿勢、話し方や話す内容など様々なものが影響します。カメラの高さによって、印象を操作するという部分は、撮影者である自分自身がコントロールできる部分でもあります。これが凄く重要です!
ドキュメンタリーなど密着モノで、カメラを手に持った状態でインタビューする時などは、良い話や威厳がある人物などの前では、生理的にカメラを下げて『あおり』の状態になることが多いです。逆に、目の前で起こっている状況を客観的に見ている時には、『目高』『俯瞰』なっていることが多いと思います。
注意する点を挙げるとすると、撮影時に三脚を使用しているか、手持ち撮影かも重要です。三脚を使った場合、何でもかんでも目高にしてしまいガチになることです。
意識的に、ここは少しあおりで撮ろうと考えていないと忘れやすい部分だと思います。あとは、威厳を持たせようと『あおり』のみで撮影すると、長いインタビューなほど効果は薄れるかもしれません。ここぞ、という時に『あおり』カットが入ってくると、印象をより強調することができます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
《その他のおすすめブログ記事》
●iPhone撮影時の音声をもっとクリアに収録するなら!『RODE VIDEOMIC GO』
●撮影した動画データを高画質で圧縮して保存するなら!