皆さま、お疲れ様です!ディレクターのトミーです。
iPhone6sの登場で、4K映像が身近な存在になりつつある今日ですが、プロの映像制作の現場の方はまだまだHDでの納品が一般的です。
4K撮影うんぬんというより、RAWやLogで収録し、現像・カラーグレーディングを経て、フィルムライクな美しい映像が主流になってきています。
したがてってDaVinci Resolveなどのカラーグレーディングの重要性も高まっているわけであります。
弊社メディアフォーユーでも昨年12月からCanon C100 MarkⅡを導入しLog収録、カラーグレーディングを行って作品作りを行っています。
いろんな選択肢がある中で、adobe Premier との連携のしやすさから、adobe SpeedGrade CCを使用し、ホワイトバランスの違う映像をカラーグレーディングでどこまで補正あるいはルックを作れるのかを検証しました。
《撮影条件》
カメラ:Canon C100MarkⅡ
収録:Canon Log
レンズ:Canon EF24-105mm、ZEISS 35mm
シャッタースピード:1/60
色温度:AWB、3300K~7800K(300刻みで変更)
波形モニターを表示させ、飛びと潰れのないように撮影
レンズ=EF24-105
(1)0:00〜1:30|F5.6、NDフィルタ0
(2)1:30〜3:04|(1)のグレーディング後
(3)3:04〜4:37|F4.0、NDフィルタ1
(4)4:37〜6:09|(3)のグレーディング後 ※一部グレーディングされていないカットがあります
(5)6:09〜7:40|F9.0、NDフィルタ0
(6)7:40〜9:09|(5)のグレーディング後
(7)9:09〜10:43|F13、NDフィルタ0、照明5600K、
(8)10:43〜12:17|(7)のグレーディング後 ※一部グレーディングされていないカットがあります
レンズ=ZEISS 35mm
(9)12:17〜14:02|F9.0、NDフィルタ0
(10)14:02〜15:44|(8)のグレーディング後
(11)15:44〜17:24|F4.0、NDフィルタ1
(12)17:24〜19:04|(11)のグレーディング後
(13)19:04〜20:38|F9.0、NDフィルタ0、照明5600K
(14)20:38〜22:10|(13)のグレーディング後
(1)は、かなり開放気味で明るく撮影しています。
グレーディングは画像全体にかかってます。背景が何やら赤くなったり青くなったりしちゃってます。肌色もあまりうまく出ていません。
当たり前のことですが、適切な照明を当て、ホワイトとって、適切な露出で撮影した映像をグレーディングするということが、グレーディングの前提です。しかし、我々のフィールドであるドキュメンタリーでは、極端に明るさの違うところところ、色温度の違うところ、を何が起きるか分からないために長回しして撮影するという方法を取ります。したがって常にきちんとホワイトバランスや露出などを決めて撮影できる訳ではありません。それでもグレーディングで美しい映像をものにしたい、そのためにバランスが崩れた状態でのグレーディングのテストを行っています。
ちなみに今回、adobe SpeedGradeを使ったのは、Premiereとのダイレクトリンクを試すためでもあったのですが、Creative Cloud2015にアップグレードしたSpeedGradeはカクツキ、フリーズのオンパレードでMacの悲鳴が聞こえてきそうでした。(iMac late2012と結構古いためですが…)。DaVinci Resolveの方は安定して使える感じです。なので、今後はこちらを使っていこうと思います。
これからも撮影・編集テストを行い次第報告していきます!