ボスにいつも日本とフランスの文化や思考の違いを聞かれます。よく教育の話になりますが、具体的な例が今まで見つかりませんでした。
所が!やっといい例が見つかったのです!
日本では大学の入学試験がありますが、フランスでは高校卒業試験(バカロレア)という物があります。
一科目4時間の試験で(実際フランスでは高2位からそういうテストをやり始めます)僕のいたエコノミー学部では地理、歴史、フラ語、経済、そして哲学は論文を書くのです。(思い出の中では他の科目は違いました)
先週今年のバカロレアの試験が行われました。そして今年の哲学のテーマは
「苦痛を感じずに欲を持てるのか」
でした。
18歳の少年少女がこんな質問にたいして、4時間を上手く使い分けながら、思い出す、考える、まとめる、書き出す。
授業で覚えた哲学者達の言葉を思い出して理解して、それでテーゼ、アンチテーゼ、ザンテーゼ(日本語でも使う言葉なのかな?)を書くのが基本ですが、それが意外と難しいです。
短い時間のテストで穴埋めと丸暗記がメインな日本の教育を受けた高3の生徒達に一度やらせてみたいです。絶対フランス人じゃ考え付かない発想がいっぱい出ます。きっとまとまってなくてプラトンやエピクテトスの名前も書いてなくて結局何言いたいのかよく分からない文章が大半だろうけど、きっとそれがすっごく魅力に溢れていると思います。
今回の日記、いいテーマだったのにあんまり楽しく書けなかった自分にバルス!
ちなみに僕のバカロレアで一番良かった科目は「体育」「日本語」「英語」でしたw